この度、FLOSFIAは、独自に開発を手掛ける新しい半導体「GaO®」(材料名α-Ga2O3:コランダム構造酸化ガリウム)を用いたノーマリーオフ動作するパワートランジスタ(MOSFET)において、先行する市販SiCの特性を大幅に超えるチャネル移動度72cm2/Vsを実現しました。「ノーマリーオフ動作」は、ゲートに電圧をかけないときにオフ動作することをいい、安全・安心な電気システムのために重要なパワートランジスタの特性です。また、「チャネル移動度」は、低損失な電気システムのために重要なパワートランジスタの特性です。今回、GaO®半導体を用いて、これら二つの特性を同時に実現することに成功しました。
この結果を受けて、デバイスシミュレーションにより耐圧600~1200V級MOSFETの特性オン抵抗を試算したところ、市販SiCの約50%以下となることも確認され(FLOSFIA調べ)、SiCを大幅に凌駕する特性が期待できることが明らかとなりました。
今後、電気自動車の燃費向上やロボット・ACアダプタの高機能化、小型化、低コスト化に貢献すること、そして、低環境負荷社会の実現に貢献することを目指し、2021年以降の実用化を目指します。
なお、本研究は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「IoE社会のエネルギーシステム」(管理法人:国立研究開発法人 科学技術振興機構)によって実施されました。
注:「GaO®」はFLOSFIAの登録商標です。
■ 詳細はこちら:「GaO®半導体で、SiCを凌駕するチャネル移動度を実現!」(プレスリリースPDF)
※ 本成果は産業タイムズ社「半導体・オブ・ザ・イヤー2020」の半導体デバイス部門でグランプリに選ばれました:詳細はこちら(ニュースリンク)
<
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社FLOSFIA
E-mail: info(アット)flosfia.com
※(アット)を@に変更ください。