技術紹介

FLOSFIAの事業を支えるコア技術である「ミストCVD成膜技術」とは、京都大学・藤田静雄教授らの研究グループが中心となって開発に成功した特殊な成膜技術です。
FLOSFIAではこのミストCVD成膜技術を用いて既存技術が抱える課題を解決し、さまざまなアプリケーションへの展開を目指しています。

ミストCVDの仕組み

ミストCVD法とは、霧(ミスト)状にした原料溶液と加熱部を用いて、簡便、安価、安全に酸化物半導体薄膜が作製できる手法です。原料溶液としては、化学的に安定な金属化合物を溶質に、水や有機溶媒を溶媒に用います。

ミストCVDの装置の構成

mistCVD-figure

工程の流れ

(1)反応溶液をミスト(霧)にする
A)反応溶液を用意
(金属化合物を溶媒に溶かす)
B)超音波等で霧化

(2)加熱して化学反応を起こす
A)ミストを加熱
B)金属化合物が化学反応
C)酸化膜等が成長
(nmオーダーで制御)

ミストCVDで作製可能な酸化膜と主な用途

ミストCVD成膜技術はZnO、SnO2、Al2O3、CuO、SiO2、TiO2、Cr2O3、Ga2O3などの多くの結晶性酸化膜を成膜するのに適しています。これを応用展開することで、太陽電池や燃料電池、有機デバイスなど様々な用途・産業分野で利用することができます。

(1) 作製可能な酸化膜

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18
H                                 He
Li Be                     B C N O  F Ne
Na Mg                     Al Si P S Cl Ar
K Ca Sc Ti V Cr Mn Fe Co Ni Cu Zn Ga Ge As Se Br Kr
Rb  Sr Y Zr Nb Mo Tc Ru Rh Pd Ag Cd In Sn Sb Te I Xe
Cs Ba Lanth
anoid
Hf Ta W Re Os Ir Pt Au Hg Tl Pb Bi Po At Rn
Fr Ra Action
oid
Rf Db Sg Bh Hs Mt Ds Rg Cn Unt Unq Uup Uuh Uus Uuo
   :ミストCVDで作製できる金属酸化物 例 他の金属も成膜可能です。弊社までお問い合わせください。

(2) 膜の状態

単結晶、多結晶、非晶質

(3) 用途(応用例)

金属酸化膜 適用用途(展開先)
酸化ガリウム パワーデバイス
LED用基板
酸化鉄 半導体・磁性材料
酸化クロム 耐腐食性膜・保護膜
酸化シリコン・アルミ 絶縁膜
金属酸化膜 適用用途(展開先)
酸化マグネシウム 絶縁膜
酸化銅・ニッケル 酸化物PVのP型伝導層
酸化チタン 光触媒
酸化インジウム ディスプレイ透明伝導膜
酸化リチウム LIBの正極・負極・電解質
酸化亜鉛・酸化スズ ディスプレイ透明導電膜

ミストCVDの特徴

ミストCVD法を使えば、ナノメートルオーダーからミクロンオーダー程度までの結晶性膜を、大気圧プロセスで成膜可能です。さまざまなモノにさまざまな膜を成膜できます。成膜プロセスのコストダウンやスピードアップなど、研究開発段階でも優位性を持ちます。

1.基材へのダメージが少ないプロセス
2.非真空プロセス【全て大気解放系プロセスで高いスループット】
3.安全・安価な原料 【ランニングコストの低減】
4.低温プロセスで成膜
5.小型で・簡易な構成 【製造工程におけるスペースの有効活用】
6.大面積化が容易【Roll to Roll も可能】
7.ナノレベル制御【多重量子井戸の形成や横方向成長も可能】

nanolevel-control-img

ミストCVDを用いたアプリケーション事例

ミストCVD法を用いて、シリコンやサファイア・ガラス等のウエハ上への各種金属酸化膜の成膜や耐食性、電気伝導性、絶縁性等、機能性の付与を目的としたアルミニウム・ステンレスなどの金属、フィルム、ガラス、フィルタ上への各種コーティングも可能です。
板状に加え、柱状、球状、その他さまざまな形状の部材にコーティングできます。
半導体応用を前提としエピタキシャル成長を行うためのミストCVD法は、特に、MISTEPITAXY®法と称し、高品質化のためのさまざまな取組みに成功しています。

アプリケーション例1

フィルタへのコーティング(細孔系制御)
フィルタ表面の細孔系が均一性良く縮小されたことを確認
例) 無機材料系・海水淡水化膜

立体物への成膜 液晶・太陽電池等で利用する大型ガラス板やフィルタ等の立体構造物への成膜も可能

filter-coating

アプリケーション例2

導電膜や絶縁膜など半導体プロセス工程で用いるさまざまな酸化膜の成膜(ダメージレス成膜が可能です)
例) ZnO膜、SiO2膜、Al2O3

アプリケーション例3

device-film

半導体デバイス用エピタキシャル成長膜の形成
例) 酸化ガリウム(α-Ga2O3等)パワーデバイス、紫外線センサー

図2 直径4インチのサファイヤ基板上に Ga2O3薄膜を形成したもの

アプリケーション例 4

金属・有機材料表面の高機能化(薬品耐性や親水性の向上など)

1. 塩酸原液浸漬試験

耐食性アップ 金属・有機材料表面の高機能化に利用可能
【薬品耐性や親水性の向上など】

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2.王水浸漬試験
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